光市島田の内科 いのうえ内科クリニック|糖尿病・甲状腺疾患・生活習慣病・高血圧・バセドウ病・橋本病

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甲状腺疾患

甲状腺疾患とは

院内

甲状腺疾患は日本人女性の約2割が罹患すると言われるほど多い疾患です。※

バセドウ病に代表される機能亢進症、橋本病に代表される機能低下症、甲状腺がんなどの腫瘍性疾患があります。

甲状腺疾患の症状

来院されるきっかけとして多いのは首の腫れです。
甲状腺の病気で甲状腺が腫れないケースは少ないです。

甲状腺は、喉ぼとけの下の位置にあり、気管の前に張り付くように存在する臓器です。
そのため、甲状腺が腫れると首の前部が目立つようになってきます。
ご自身で気付く場合や、周りの方・検診などで指摘される場合があります。

また、イライラやうつ症状、痴呆などの精神的な症状がきっかけで診断される方もあります。

病気の診断

甲状腺疾患が疑われる場合に必要な検査について記します。

血液検査機器
血液検査

甲状腺に関連するホルモン(TSH:甲状腺刺激ホルモンとFT3、FT4という甲状腺ホルモン)や末梢血検査(貧血など)、生化学検査(肝機能、コレステロール値、血糖値など)、免疫検査(炎症反応、甲状腺自己抗体など)を行います。

エコー写真
画像検査

当院では超音波検査で甲状腺の大きさを測ったり、甲状腺内部に異常が無いかなど検査することができます。

甲状腺機能亢進症について

甲状腺機能亢進症とは?

甲状腺機能亢進症とは、甲状腺ホルモンが増え過ぎる状態です。
甲状腺ホルモンとは、ひとくちで説明すると“体を元気づけるホルモン”です。

体の中でホルモンが増え過ぎると、常に体が興奮している状態になります。
その結果、暑がりになり汗をよくかく、手指が震える、動悸がする、食べているのにやせてくる、イライラするなどの症状が出るのです。

甲状腺機能亢進症の原因の多くはバセドウ病です。
体の中に自身の甲状腺に対する抗体(自己抗体)ができ、抗体による刺激でホルモンが多量に分泌されることが原因と考えられています。

よくみられる症状

甲状腺機能亢進症の症状として、以下のようなものが挙げられます。
しかし、下記のような典型的な症状で受診される方は少ないのです。

  1. 暑がりになり汗をよくかく
  2. 手指が震える
  3. 動悸がする
  4. 食べているのにやせてくる
  5. イライラするなど

反対に機能低下症では、寒がりになる、便秘をするようになる、顔や手足がむくむようになる、体がだるくなるなどの症状がみられます。

治療法

治療には抗甲状腺薬による内科治療、甲状腺を手術で切る外科治療、放射性ヨードを服用して甲状腺を一部破壊する放射線治療があります。

甲状腺機能低下症について

甲状腺機能低下症とは、甲状腺ホルモンが減り体の元気がなくなる病気です。
その中でも多い原因は橋本病です。自己抗体により甲状腺が破壊されることにより発症します。

よくみられる症状

甲状腺機能低下症の症状として、以下のようなものが挙げられます。
しかし、下記のような典型的な症状で受診される方は少ないのです。

  1. 寒がりになる
  2. 便秘をするようになる
  3. 顔や手足がむくむようになる
  4. 体がだるくなる
  5. うつ状態になるなど

診断

ホルモンの値が正常な時期には経過を診るだけですが、ホルモンの値が下がれば甲状腺ホルモンを補う治療を行います。
また、橋本病は甲状腺悪性リンパ腫という腫瘍の母体となることが知られており、定期的な甲状腺エコー検査が必要です。

(※)参考文献
 甲状腺疾患診断ガイドライン2013(日本甲状腺学会)